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2001.07.05

テルミン・前編

テルミンという楽器をご存じだろうか?最近密かにブームになっているらしいので、結構知っている人も多いかも知れない。
テルミンは、ロシアの科学者レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン博士が発明した、史上初の電子楽器である。電子楽器というと、鍵盤のついたものが一般的であるが、このテルミンは鍵盤楽器ではない。それどころか弦楽器でも管楽器でもなく、打楽器ですらない。本体にアンテナが2本生えているだけ、という妙な楽器である。そんなんでいったいどうやって演奏するのか?
テルミンの仕組みを説明しておくと、2本のアンテナに一定の電圧がかけられている。この電圧は、アンテナに電気を通すもの(例えば人体)が近づくことによって、微妙に変化する。この変化を音に変えることによって演奏するという訳である。アンテナが2本あるのは、1本は音の大小を、もう1本は音の高低を制御するのに使うからだ。
具体的には、左手と右手を、それぞれ音量調節用アンテナと音程調節用アンテナにかざすようにして演奏する。左手をアンテナに近づければ音が小さくなり、遠ざければ音が大きくなる。同様に、右手をアンテナに近づければ音が高くなり、遠ざければ音が低くなるという案配である。重要なのは音程を調節する右手で、安定して制御するために、親指と人さし指で輪を作るような形にして演奏する。その姿がまるで空中にある見えない弦を爪弾いているようにも見えるので、テルミンの別名としてエアハープという名前が用いられることもある。
演奏するのが難しかったせいか、基本的に単音しか出せないせいか、普通の楽器としてはあまり普及しなかったようであるが、独特の不思議な音色のせいで、SE的な使われ方をすることは多かったようだ。50〜60年代のSF映画やホラー映画には、テルミンの音をSEとして使ったものが結構ある。またロックの世界でも愛用されており、例えばレッド・ツェッペリンの「胸一杯の愛を」とか、ビーチボーイズの「グッド・バイブレーションズ」とか、テルミンを使った名曲も多い。
そんな訳で、テルミンという楽器そのものの存在や音色については、結構前から知っていたのだが、実際に目の前で演奏されるのを見たのは3年前にあったコンサートが初めてだった。「二十世紀の楽器〜テルミンの午後」と題されたもので、演奏者は竹内正実氏。ゲストとしてサキタハジメ氏(日本ノコギリ音楽協会関西支部支部長)やら、チチ松村氏(ゴンチチの片割れ)も参加し、なかなかアットホームな雰囲気でいいコンサートだった。またテルミンカフェ?なる喫茶店が設置されたり、受け付けの所にテルミンが置いてあって希望者は演奏体験できたりとなかなかユニークな試みでもあった(ちなみにテルミン体験時、一緒に行った知り合いが皆が皆揃ってジミー・ペイジがテルミン演奏時にやる独特の動き(通称テルミンチョップ(C)沼田育美氏)をやっていたのはちょっと笑えた。もちろんワシもやりましたけど(^^;…)。
話が脱線したが、その時初めて聴いたテルミンの音は想像したのとはかなり違っていた。それまでのイメージは、どちらかというと無機質で、おどろおどろしい感じの音というものだったのだが、実際にはとても暖かみのある優しいと言っていいような音色だったのだ。オカリナとかの土笛の音色とちょっと似ているかも知れない。電子楽器なのに、非常にアコーステックな素朴と言っていいくらいの音で一発で気に入ってしまったのだった。
CDでも出ていればその場で速攻で購入していただろうが、残念ながらまだ出ていなかった。でその後早く出ないかなあと楽しみにし、竹内正実氏のHPとかも見つけたので定期的にチェックしながら、いつの間にか3年経ったのだが、先日久しぶりにHPを覗いてみると、おお!知らん間に出ているではないか!
ということで、そのCDの感想を…といきたいのだが、実はまだ手に入っていないのである。結構マイナーなレーベルから出ているので、大手CD店をひととおり探してみたのだが見つからなかったのだ(T_T)。幸い販売元からの通販が可能だったので、現在注文中である。ということで届いたら後編としてCDの内容や感想を書いてみます。お楽しみに。

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