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January 2016

2016.01.25

◆音楽四方山話◆ 第12回 宇宙時代(スペース・エイジ)の音楽 Part 3

さて、引き続きPart 3です。今回は何曲取り上げられるかなあ。
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  1. Maid Of The Moon/Dick Hyman & Mary Mayo
    ディック・ハイマンも、メアリー・メイヨも全く聞いたことがない人だったが、調べてみると、2人ともジャズ畑の人らしい。でも、今日ではジャズ方面ではほぼ忘れられ、この曲を収録した『Moon Gas』という1963年発表のアルバムで、モンド/ラウンジ・ミュージックの人として、評価されているようである。
    まだモーグもない時代なので、いわゆる電子音楽とはちょっと言いがたいが、テルミンやその他の効果音をうまく使って、宇宙っぽさを出している。メアリー嬢のヴォーカルは、スキャットのみ。

  2. Two Little Men In A Flying Saucer/Ella Fitzgerald with Sy Oliver & His Orchestra
    ジャズ・ヴォーカルの大御所、エラ・フィッツジェラルドの曲。
    この曲について、調べていて初めて知ったが、「Five (または Three) llittle Men In A Flying Saucer」という子供の遊び歌があるらしい。「10人のインディアン」と同じように、1回繰り返す度に、人数が一人ずつ減っていくというものだ。エラのこの曲は、おそらくこの遊び歌を元にして作られた、と思われる。Aメロのあたりが、遊び歌と歌詞もメロディーも似通っている。まあ、逆の場合も考えられないではないが…。
    ちなみにバックを努める、サイ・オリヴァーはトランペット奏者で、当時のジャズ畑で活躍した人。ペギー・リー等のバックも努めている。

    参考までに、「five Little Men In A Flying Saucer」の動画も貼っておく。

  3. Rockin' In The Orbit [Space Satellite]/Jimmy Haskell & His Orchestra
    ジミー・ハスケルは、1960年代から、編曲者として、また映画音楽の作曲家として、活躍した人。この曲は、1957年にImperialから発表されたもので、ロカビリー調のインスト曲。
    ちなみにこの曲の収録されている、『Count Dowm』というアルバムは、全曲宇宙関係で、収録曲リストをあげてみると、
      A1 Count-Down
      A2 Blast Off
      A3 Weightless Blues
      A4 Rockin' In The Orbit
      A5 Starlight
      A6 Hydrazine
      A7 Moon Mist
      B1 We Get Messages
      B2 Moonlight Cha Cha Cha
      B3 Astrosonic
      B4 Venus
      B5 Asteroid Hop
      B6 Homeward Earth
    てな具合である。ちなみに「Hydrazine」はロケットの燃料として使われる有毒の液体。

  4. Rocket Ship/Vernon Green & The Medallions
    ヴァーノン・グリーン&ザ・メダリオンは、1960年代に活躍したドゥーワップグループ。この曲は1959年にDootoneよりシングルとして発表された。

  5. Telstar/The Tornados
    トルネイドースは、1960年代初頭に英国で活躍したインスト・グループ。結成は、名プロデューサー、ジョー・ミークにより、セッションマンを寄り集めることで行われた。
    1962年、テルスター衛星の打ち上げにヒントを得たミークは、この曲「テルスター」を作曲。UK、US両方でトップチャートを記録する爆発的ヒットとなった。
    当時のインスト曲には珍しく、オルガンがメインのサウンドであり、またクラヴィオリンという特殊な音を出す楽器も使われ、非常にスペイシーな曲となっている。まさしく宇宙時代の大ヒット曲であり、スペース・ロックというジャンルを開拓した曲でもあった。

  6. Happy Blues For John Glenn/Lighrnin' Hopkins
    ジョン・グレンは、言うまでもなくアメリカ人初の宇宙飛行士で、1962年地球周回に成功した。この曲は、それを記念?して、テキサス・ブルースの大御所、ライトニン・ホプキンスが作曲・発表したもの。しかし、曲はいつもの通りのライトニン節、である。

長くなったので、Part 3はここまで。次回に乞う期待。
                               続く

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2016.01.11

◆音楽四方山話◆ 第11回 宇宙時代(スペース・エイジ)の音楽 Part 2

お待たせしました。年をまたがってしまいましたが、ようやくPart 2です。
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ということで、Part 2ではいよいよ、CD『Greatest Hits From Outer Space』の中身を見ていこう。
曲目一覧…を書くのはめんどくさいので、裏ジャケの写真を今度は大きなサイズで掲載する(クリックで拡大されます)。

spaceage_back.jpg

曲名とアーティスト名の後ろに、小さい字で発表年が記載されているが、それを見て貰えば、大体1950年代末〜1970年の間の10余年間に渡っていることが見て取れると思う(一部、はみ出す曲もあるが)。これは、Part 1の最後で結論を出した「1950年代末〜1960年代末」という宇宙時代の定義と大体一致する。
曲の内容は、それこそ様々で、クラシックあり、ジャズあり、ブルースあり、ロックありと多様だが、まあ、これはとりあえず宇宙に関した曲は適当にぶちこんでしまえ、という大まかな編集方針によるものだと思う。しかし、この混沌とした内容が、宇宙時代(スペース・エイジ)に妙に合っているのも確かだ(と偉そうに書いているが、筆者は1962年生まれなので、ものごごろついた頃には、既に宇宙時代の末期だったわけだが)。

それでは、次に個別の曲について見て、いや、聴いていこう。折角Youtubeという便利なものがあるので、Youtube上に曲があるものは、埋め込んでおいた。

  1. Also Sprach Zarathustra, Op.30/Berliner Philharmonicar, Conductor: Karl Böhm
    1曲目は、リヒャルト・シュトラウス作、「ツァラトウストラはかく語りき」の冒頭部分。映画『2001年宇宙の旅/2001: A Space Odyssey』のテーマ曲として、あまりにも有名だ。冒頭に持ってくるにはこれ以外ないと言う選曲だろう。
    ところで、このCDに収録されているのは、サウンドトラック盤に収録された、カール・ベーム指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団演奏のものであるが、実際に映画で使われたものなのだろうか?映画で使われたバージョンと、サントラに収録されたバージョンが違うというのは、よくある話である。
    で、調べてみると、やはり映画とサントラでは違うものが用いられている事が判った。その辺の経緯は、jurassic_oyaji氏による、R・シュトラウスと「2001年宇宙の旅」というページに詳しく掲載されている。そこに依れば、映画で実際に使用されているのは、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏のものであるらしい。権利関係か何かで、カラヤン版を使用できなかったため、ベーム版を使用した、と推測されているが、おそらくそうであろう。

  2. Destination Moon/The Ames Brothers
    2曲目は、1940年代〜1950年代にかけてアメリカで活躍したヴォーカルグループ、エイムス・ブラザーズの1958年の曲。ナット・キング・コールやダイナ・ワシントンもヒットさせている。おそらく、1950年発表のアメリカ映画『月世界征服/Destination Moon』の影響を受けて作られた曲ではないかと思われる。
    ちなみに、こちらのサイトで日本語訳歌詞が見られる。

  3. Lunar Rhapsody/Les Baxter Orchestra with Samuel J Holfman (Theramin)
    3曲目は、マーティン・デニーと並ぶ、エキゾチック・サウンドの雄、レス・バクスターの曲。1947年に発表された1stアルバム、『Music Out Of The Moon』に収録されている。アルバム名からして、既に「月」であるが、この曲以外にも、「Moon Moods」、「Mist O' The Moon」、「Radar Blues」などという曲もある。サミュエル・J・ホフマンによるテルミンをフューチャーした、宇宙感覚溢れる曲だ。

  4. Rocket To The Moon/Moon Mullican
    4曲目は、ムーン・マリカンの曲。名前に既に「月」が入っている。マリカンは、ブルース、カントリー、ロカビリー等幅広い分野で活躍したピアニストで、そういうジャンルをまたがって活躍した人の常として、今ひとつ知名度が低い。
    この曲は、1953年にKingレーベルよりシングルとして発表された。

  5. Forbidden Planet/David Rose & His Orchestra
    1956年、アメリカMGM制作のSF映画、『禁断の惑星/Forbidden Planet』のテーマ曲。
    と、単純に思っていたのだが、【コラム】 映画と音楽 第8回「禁断の惑星」というページに依ると、映画で実際に使用された音楽は、ルイスとビーブのバロン夫妻によって作曲・演奏されたものだが、いわゆる「電子音楽」であったため、曲として認められず、クレジットされなかったと言うことらしい。
    更に事態をややこしくしているのは、同年、デヴィッド・ローズ・アンド・ヒズ・オーケストラ名義で、「Forbidden Planet」というシングルが発売されたことで、このシングルは、当初『禁断の惑星』のテーマ曲として使用されるべく作曲されたが、結局はバロン夫妻の音楽が採用された結果、お蔵入りとなったものだというのだ。
    Youtubeを「Forbidden Planet」で検索すると、バロン夫妻版と、デヴィッド・ローズ版が混在している。両方を聴いて確認してみたが、この『Greatest Hits From Outer Space』に収録されているのは、クレジット通り、実際の映画では使用されなかった、David Rose & His Orchestraのものだ。
    参考までに、両方のYoutubeを貼っておく。

    デヴィッド・ローズ版

    バロン夫妻版

  6. Flying Saucers Rock'n Roll/Billy Riley & His Little Green Men
    ビリー・(リー)・ライリーは、初期ロカビリーの伝説的スター。バックバンドの、リトル・グリーンメンと言うのも、なんとなく異星人を連想させる名前である。
    この曲は、1957年にSUNレーベルよりシングルとしてリリースされた(ピアノを弾いているのは、ジェリー・リー・ルイス)が、この『Greatest Hits From Outer Space』に収録されているのは、初期テイクで、ジェリー・リー・ルイスは参加していないバージョンらしい(ブックレットの解説による)。
    参考までに、両方のYoutubeを貼っておく。

    初期テイク版

    リリース版

ということで、最初の6曲について解説したが、だいぶん長くなったので、以降は次回ということにさせていただく。このペースだと、Part 5くらいまで行きそうだなあ。
                                               つづく

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2016.01.02

◆音楽四方山話◆ 第10回 ブックオフオンラインが意外と使える件

ということで、年も変わりましたが、相変わらず「宇宙時代(スペース・エイジ)の音楽 Part 2」はまだです(^^;。
かわりにちょっとお得かもしれない情報をお届けします。
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中古CD好きな人なら、ブックオフに関して無関心ではいられないと思う。かくいう弊社も、最近CD購入量の内、ブックオフが占める割合は結構大きかったりする。
そんなブックオフについて、どんな感覚を抱いているのかというと…。

  1. 買取金額が雀の涙ほど。値段が付かないことも多い。

  2. そのくせ販売価格は無茶高い。特に箱物。

  3. 定価の判らない輸入盤の場合、時たま、値付けを間違えたかと思うほど、激安価格で売っていることがある(ほんとに時たまですが)。

  4. 500円均一棚が結構狙い目。

こんなところだろうか。3番目が無ければ、ブックオフなんてわざわざ出かける価値もないのだが、これが時たまあるから始末が悪い。
先日も、ブックオフ某店で、某有名テノール歌手のボックスセット12枚組(新品同様)がなんと500円!で売っていて、たまげたことがある。どうしたかって?もちろん買いましたとも。別に某有名テノール歌手に思い入れがあったわけでは全然ないんだが…。

さて前置きはこのくらいで、いよいよ本題に入る。ブックオフには、実店舗以外に、通販サイトであるブックオフオンラインというのがある。このブックオフオンライン、全然宣伝していないこともあって、あまり知名度は高くないと思うのだが、結構狙い目なのだ。どんな感じの通販サイトかと言うと…。

  1. 基本中古盤だが、一部新品も売っている。

  2. 基本国内盤だが、一部輸入盤も売っている。

  3. 商品については、アーティスト名とタイトル以外、ほぼ判らない。画像もない場合が多い。

  4. 価格は、実店舗に比べて安め。

  5. 実店舗に比べると、値段の付け方が細かい。698円とか、298円とかいう半端な値段が付いている。

  6. 高いものは高いが、安いものは極端に安い。ただ、安いものは在庫無しが殆ど。

  7. 「中古検索」というボタンがあるので、それを押せば中古在庫のあるものだけが表示されて便利。

とまあ、こんな感じだ。
最近は、声優/アニメ系のCDを買うことが結構多いのだが、それらは、新作を除き、結構安めで売っていることが多い(大体300〜800円くらい)。これには結構お世話になった。
大体は、ポピュラーなものだが、たまにマニアックなものも安く売っていたりする。

↑こんなのも298円で買えちゃう!
ということで、最近はCD買う時に、amazonやHMVに加えて、ブックオフオンラインもチェックするようにしている。貴方もどうですか?探していたCDが安値で見つかるかもよ?

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