アニメ・コミック

2005.03.10

吾妻ひでお『失踪日記』(イーストプレス)(3/9)

1970年代〜1980年代前半にかけてカルト的人気を誇った漫画家、吾妻ひでお。80年代後半から彼は殆ど作品を発表しなくなり、何をしているのか判らない状態だったのだが、その頃の彼がどういう状態だったのかを自ら綴った実録マンガ。
3部構成で、1部は仕事に行き詰まって家出→ホームレス生活。2部はいったん家に戻るも再度家出→ホームレス生活からなぜか配管工に(途中で配管工をやめてしまい自らの漫画家生活を振り返る流れに)。3部は仕事を再開するも重度のアルコール中毒になり強制入院(の途中まで)と、なんとも悲惨な20年の生活が赤裸々に描かれている。
わ、笑えない...。でも面白い。半分引きつった笑いをこらえながらも一気に読了。ホームレス生活で凍死しかけたり、配管工生活では人間関係に悩んだり、アルコール中毒の離脱症状で幻覚を見たりととにかく悲惨としか言いようのない経験が描かれているのだが、それでも面白いのは吾妻ひでおならではの独特の醒めたクールな視点が活きているからだ。これはワシが高校生の頃に読んで衝撃を受けた『不条理日記』や『狂乱星雲記』などの全盛期の吾妻ひでおの持ち味に通じるものがある。いよいよ吾妻ひでお復活なのか!?
しかし3部の冒頭、アル中で幻覚をみるシーン、これがマジで怖い(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル。この人の絵はあっさりしたタッチで、諸星大二郎のようなぐにゃぐにゃ系でもないし、伊藤潤二のような端正な線の描き込みで神経症的な怖さを醸し出すタイプでもないのだが、でも凄く怖い。とにかく必読です。アル中入院編の続きは出る予定があるようなので期待。

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2001.11.06

時はゆく

     2001.11.05(月)

先週末、仕事帰りに本屋へ寄ったら、『ロードス島戦記 ファリスの聖女』というコミックスが出ていたので早速購入しました。『ロードス島戦記』という有名なゲーム関連のコミック(ゲームそのものの漫画化という訳ではなく外伝的なものらしいが)ですが、ゲームそのものはやったことありません。
書いているのは、原作が水野良氏、絵が山田章博氏。山田章博氏は、流麗な絵で人気のある漫画家です(流麗過ぎてちょっと読みづらい時もあるが)。前々からこの人の作品には興味はあったのですが、なんとなく手が出しにくくて買うのは今回が初めてです。何故今回買おうと思ったかというと、実はこの作品が最初に連載されていた時(91年5月〜92年8月)にたまたまその掲載誌である「マル勝PCエンジン」誌(懐かし〜)を購読していたからです。
で、なんでそんな雑誌を購読していたかというと、当時PCエンジンユーザーだったからというごくまともな理由(笑)。PCエンジンはどちらかといえばマイナーな機種でしたが、別にあらゆるゲーム機を所有しているゲームフリークだった訳ではありません。実は私はファミコンやスーファミを通り越して(というべきか?)いきなりPCエンジンからゲームの世界に入ったという邪道というか変な奴(笑)なのです。
PCエンジンといっても、初代じゃなくて2代目の、いわゆる「コアグラフィックス」ちゅう奴です。これはコアグラフィックスを文字通り「コア」としていろんな周辺機器を接続することによってパワーアップしてゆくという、なんかガンダムにおけるコアファイター+各種パーツみたいな感じの構想で、構想だけは素晴らしかったのですが、実際には周辺機器といってもCD−ROMドライブぐらいしか出なくて完全な企画倒れでした。
私はCD−ROMは買わなかったのですが、かわりに本体とタメをはるくらいでかいバックアップメモリを買って後ろに刺してたっけ。結構高い値段したような気がしますが、あれって容量何メガだったかな?(しかもバイトじゃなくてビットだけど)。なんか128Mのメモリが\980とかで売ってる昨今からすると隔世の感がありますなあ…。
このPCエンジン、画像表示面が強いということで、確かに画面は綺麗でした(音は思いっきりしょぼかったけど)。もともとPCエンジンを買おうと思ったのが、「F1サーカス」というレースゲームがやってみたかったからなのですが、これがPCエンジンの特性を活かした見下ろし型超高速スクロールタイプのレースゲームで、あまりにスクロールが速いのでコースを覚えない事にはまともに走れないようなゲームでした。
その頃のPCエンジンは、ファミコンやメガドライブにも負けないくらい勢いがあったのですが、早くからCD−ROMに対応したことが仇となって、やがてアニメ系というか、登場人物がしゃべりまくるようなタイプのゲームに特化してゆくことになります。今考えるとちょっと惜しいのう。
話が思いっきり脱線しましたが、そんな訳で、この作品は10年ぶりに読みかえしたことになりますが、やっぱり面白かったです。ちなみに全2巻なのですが、マル勝PCエンジンに掲載されていたのは1巻目の部分のみ。2巻目は96年から2001年にかけて断続的に連載されたものです。10年の歳月を経て、ようやく話が完結したという、結構ドラマティックなコミックなのでした。
結構お薦めなので、書店で見かけられましたら一度手に取って見てください。

※『ロードス島戦記 ファリスの聖女 I・II』 ニュータイプ100%コミックス 角川書店

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2001.05.21

一周

昨日、某ブック・オフで、しばらく前からちょっと気になっていた漫画家、冬目景の「羊のうた」の1巻と2巻を見つけて買ったのですが、これに見事にハマってしまい、今日は散髪しに行ったついでに残りの巻もゲットすべえと、地元の書店を回ってみたのですが、見事にどこにも置いてない。仕方がないので、そのまま梅田まで出ることに。
梅田ではこの前あったのを見た(と思っていた)TUTAYAへ行くも、3,4巻はあったが5巻が置いてない。確か5巻まで出てた筈と思って、4巻の奥付けをこっそり覗き見してみると(ビニール包装してあるから、本を湾曲させて隙間を作って覗く、というテクニックを使わないといけない)、99年の12月発行になってます。もっと最近、新刊が出ていたの憶えているから、やっぱり5巻まで出ているのは確かなよう。
今度は泉の広場近くのブック・ファーストへ行くが、やはり3,4巻のみしか置いてない、とりあえずある分だけでも確保ということでここで3,4巻を購入し、残りの5巻を引き続き捜索。まずは旭屋書店本店へ、なし。次にコミック補完計画へ。やはりなし!
う〜む、となると後は阪急32番街の紀伊国屋(だったっけ?)か堂島のジュンク堂書店ですが、32番街の方へ行ってなかった場合、そこからジュンク堂書店へ回る気力はなさそうだったので、遠いんだけど、泣く泣くジュンク堂書店へ行くことに。
途中、駅ビル地下で休憩したり、中古CD屋を覗いたりしながらなんとかジュンク堂書店へ到着。この「羊のうた」はバーズコミックというちょっとマイナーめなコミックなので、有り場所を探すのが大変。ここでも立ち読みしてるウザい人の群をかき分けながら探して回り、ようやく発見!ああ、しんど〜。結局、梅田中央部周辺をぐるりと一回りしたことに。ちょっと散髪に出たつもりが、こんな遠征をする羽目になろうとは〜。
それだけ苦労をした甲斐はあって面白かったです!変形吸血鬼ものといった感じの作品なのですが、最近のマンガには珍しく、かなりテンポが遅い作品なので、5巻まで読んでもそんなに話が進んでいない。でもその独特のテンポが心地よいのです。
奥付けの発行年を見てみると、なぜか発行間隔がばらばらなんですが(2巻と3巻なんて同時に発行 されているし)、4巻は一昨年の12月、5巻は昨年の12月に発行されてます。ということはこの ペースだとあと半年待たんといかんのか〜(;_;)。

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